防災について
2018.10.16
南海トラフ地震に備えて 1
先日発生した大阪地震。阪神淡路大震災や熊本地震のように、内陸部で起きる地震の恐ろしさを改めて感じました。
私たちはまだ、こうした地震がもたらす被害を想定しそれに対し準備をすることができます。少しでも被害を少なくするために、過去を振り返りこれからの備えについて考えていきましょう。
南海トラフ地震とは
駿河湾から遠州灘、熊野灘、紀伊半島の南側の海域及び土佐湾を経て日向灘沖までのフィリピン海プレート及びユーラシアプレートが接する海底の溝状の地形を形成する区域を「南海トラフ」といいます。
この南海トラフ沿いのプレート境界を震源とする大規模な地震が「南海トラフ地震」です。
南海トラフ地震は、おおむね100~150年間隔で繰り返し発生していますが、その発生間隔にはばらつきがあり、震源域の広がり方には多様性があることが知られています。
昭和東南海地震及び昭和南海地震が起きてから70年以上が経過しており、南海トラフにおける次の大規模地震の切迫性が高まってきています。
南海トラフ沿いで過去に発生した大規模地震の震源域の時空間分布
「南海トラフの地震活動の長期評価(第二版)」(地震調査研究推進本部)
南海トラフ地震発生で想定される
震度と津波の高さ
南海トラフ地震は、複数回に分けて発生したり、一回で全域を破壊したり、その発生の仕方には多様性がありますが、最大クラスの地震が発生すると、静岡県から宮崎県にかけての一部では震度7となる可能性があるほか、それに隣接する周辺の広い地域では震度6強から6弱の強い揺れになると想定されます。
想定震度分布
(複数の想定されるケースの最大値の分布)
また、関東地方から九州地方にかけての太平洋沿岸の広い地域に
10mを超える大津波の来襲が想定されています。
想定津波高
(「駿河湾~愛知県東部沖」と「三重県南部沖~徳島県沖」に
「大すべり域+超大すべり域」を2箇所設定した場合)
「南海トラフ巨大地震の被害想定(第二次報告)」(内閣府)
参考資料:気象庁ホームページ
岡山県南部平野のほぼ全域は、河川による沖積層と干拓地・埋立地で形成されており、液状化の危険性が極めて高くなっています。
参考資料 岡山県南部における南海地震の記録